徒然の都

ベルウィックサーガ、ファイアーエムブレム聖戦の系譜&if、過去のSS置き場。

2019-01-01から1年間の記事一覧

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編Part3.

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編Part3. 『第9章・再びの試練Another』Part3. 「でも、だからと言って貴方一人をここに残しておくわけにもいきません!」 「もう、しつこい子ね。でも、その真っ直ぐな瞳は嫌いじゃないわ。私に手を差し伸べ…

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編Part2.

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編Part2. 『第9章・再びの試練Another』Part2. 「砦の正面を大きく迂回して中の兵に気づかれないように横の壁に取り付き崩すんだ!」 とそこで、前方を横切る小さな影に全員が気が付く。 「……えっ?なんで子供…

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編

ファイアーエムブレムif 二次創作小説・暗夜王国編 『第9章・再びの試練Another』Part1. 氷の部族の住む土地の平定を辛くも達成した、女カムイ達一行。暗夜王国の王城『クラーケンシュタイン』へと報告の為に戻り、その功績として再び実の子と認めると言うガ…

オリジナル創作小説:『我一人、旅に思う~とある冒険者の日記~』

『我一人、旅に思う~とある冒険者の日記~』 『竜』として生きるか。『人』として生きるか。 どちらかを選べ。 父は14歳の誕生日に俺にそう言った。流浪の民として街や村を渡り歩く父を正面に見据え、言葉は出ず言い淀む。あの時、なんと答えただろうか?そ…

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説『呪縛』Part5

ファイアーエムブレム聖戦の系譜/SS『呪縛』Part5 軽く2度ノックした後に、中から入れと言う声が聞けたならば胸を精一杯堂々と張り ユリウスの広き私室の中に招き入れられる。 入って直ぐ正面には会議用の長机が。それには、今は真っ白のテーブルクロスが広…

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説『呪縛』Part4

ファイアーエムブレム聖戦の系譜/SS『呪縛』Part4 それと耳に付けるルビーのピアス、靴等も用意するように言うと それだけで疲れてしまったかのように顔を伏せる。こんな、やつれた姿を本当はユリウス様に見せたくない。いつも毅然とした私でありたいのに、……

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説『呪縛』Part3

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説 『呪縛』Part3 バーハラ城の一室で3日3晩篭もり、ユリウスはイシュタルの 蘇生を試みた。 命の灯は最早一刻の猶予も無い程切れ切れとなっており並みの治療では彼女の復活は難しいであろう。 治癒術を得意とす…

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説『呪縛』Part2

ファイアーエムブレム聖戦の系譜/SS『呪縛』Part2 ミレトス城の城壁の外へと現れた稀有なる魔法を継承した者達。 片や、暗黒魔法最強の魔法書ロプトウスを携えたユリウス皇子。もう片方は、雷の最上級魔法である聖戦士の武器、 トールハンマーを持ちし イシ…

ファイアーエムブレム聖戦の系譜・二次創作小説『呪縛』Part1

ファイアーエムブレム聖戦の系譜/SS 『呪縛』 それは、ひたひたと押し寄せる闇の気配その物だった。 穏やかな初夏の陽光の下で、きらきらと眩く輝く光すらも その闇を阻む事は出来ぬという具合である。ミレトス城、ロプトウスを信奉する邪悪な 暗黒教団が子…

『暗夜王国の影』Part2

ファイアーエムブレムif 二次創作SS『暗夜王国の影』Part2 「物乞いには、通常は組織があってその元締めが末端の稼ぎを厳しく管理しているの。それで、稼ぎが少ない弱者……特に子供はより稼げるように大人に片腕か片足を斬り落とされ……時には顔の半分に焼けた…

『暗夜王国の影』Part1

ファイアーエムブレムif 二次創作SS『暗夜王国の影』Part1 ベルカは、まだ信じられずに居た。数日前に、暗夜王国の第一王子マークスから正式にプロポーズを受けた事を。だが、これは現実だ。自分の指に白く輝く婚約指輪がそれを示してる。 その美しい輝きを…

兄妹Part2(ファイアーエムブレム聖戦の系譜SS)

「しょうがないわね!じゃあ出かける前に あたしの特製のお弁当つくったげるから向こうで食べるのよ!」 あたしはわざわざ作った笑顔でそう言った。 兄貴はちょっと困った顔をして「お前は女らしくないくせに料理だけはうまいからな。 弁当作る間だけ待つか…

兄妹 Part1(ファイアーエムブレム聖戦の系譜SS)

これはとある修道院でのとある兄妹のお話。あたしは修道院を囲む塀の上で寝そべって今日の稼ぎを品定めしていた。 「パティ、お前また盗みをしてるなー!」 下からよく知った声が聞こえる。あたしと一緒の黄金の髪を持った小柄な少年、うちの兄貴のファバル…

風のフォルセティ(ファイアーエムブレム聖戦の系譜SS)

熱き炎の雨が降ってくる。じり、じりとそれは頬を焦がした。 後頭部が焦げたように熱い。 心なしか手足の感覚がなくなるような錯覚さえ覚える。レヴィンは、フォルセティの魔法書を前にかざしながら懸命に前へと進んだ。 ここで死ぬ訳にはいかない。 俺には…

戦女神Part2(ファイアーエムブレム聖戦の系譜SS)

布で丁寧に体を拭き終わり着衣を戻すと 足は自然に闘技場の観客席へと向かっていた。すがすがしい風が頬を撫で、場内に足を 踏み入れたその一瞬後には 熱気に包まれる。観客席から眺める光景は、新鮮だった。俺は闘技場に立ちはするが未だかつて観客席に足を…

戦女神Part1(ファイアーエムブレム聖戦の系譜SS)

わあーっと辺りから物凄い歓声が聞こえる。それは闘技場の中心に向かって投げかけられる観衆の声だ。 「ホリン!ホリン!」 観客は狂ったように一人の男の名前を呼び、 拳を振りかざした。 「ふっ…。」 それに応えるように俺は大剣をかざし軽く手をあげた。 …

新しく、ファイアーエムブレムSSを掲載いたします

お久しぶりです。こちらのブログでは過去に『ベルウィックサーガ』(家庭用シミュレーションゲーム)の二次創作小説を載せておりましたが、それに加えて過去に書いた『ファイアーエムブレム聖戦の系譜』並びにファイアーエムブレムシリーズのSSも掲載してい…