徒然の都

ベルウィックサーガ、ファイアーエムブレム聖戦の系譜&if、過去のSS置き場。

ベルウィックサーガ・4週目攻略メモ その11

第4章 「下街の英雄」 223ターンクリア
 
 
 
出撃要員:ルヴィ・シルウィス・フェイ・イゼルナ
・アーサー・ダウド・アデル・ラレンティア
 
 
 
【攻略メモ】
帝国兵が潤沢な装備を持っているので早速追い剥ぎにかかる。
62ターン目にボルトス捕縛。結果的に帝国兵6名捕縛。
 
 
 
【オマケ・ミニ小説~4章依頼】
 
 
 
「リース様、職人工房のジョナサン様より
家具の代金の請求書が届いています。」
執務室では、秘書官のティアンナとリース、
ウォードが顔を付き合わせていた。
リースは、ティアンナの報告を聞くと満足そうに
頷き、言う。
 
「軍資金から払っておいて欲しい。」
「リース様、何時から家具収集にはまっておいでで?」
 
ウォードが「む?」と言った調子で聞くと
リースは爽やかな笑顔でそれに答える。
 
「この前からかな。やっぱり高級家具はいい。
私室があまりにも殺風景だったので、絵画を購入したんだ。」
「高級…というと如何程(いかほど)ですかな?」
 
と恐る恐る尋ねるウォード。
 
14500ディナールだ。」
 
さりげなく答えるリースだったが、その値段は
かなりの高額だった。
思わず、ウォードは吹き出しそうに
なるのを必死に堪えた。
 
「それは…また随分お高いですな。
その資金で馬が何頭も買えます。
軍馬一頭が約2000とすると7頭も…」
「本当は…」
 
ウォードの言葉をさえぎってリースは悔しそうに言う。
 
「本当は…宝箱が買いたかったんだけどね。」
「宝箱!」
 
今度は、ティアンナも思わず声を出していた。
 
「宝箱とはまた素敵な響きですね。それもお値段は高いのでしょうか?」
「うん、宝箱は36000だね。」
 
もはや、ティアンナとウォードは無言で顔を見合わせるしかなかった。
 
リースの家具収集癖がこの日を堺にエスカレートしていくのを
2人は知る由も無かった。
 
 
 
 
一方その頃、ナルヴィアの下街では。
 
「レナ、本当によかった!」
 
金髪の髪を長く伸ばした少年風貌が
レナと呼ばれた少女を前にはしゃいでいた。
レナは、
 
「ええ、リース様のシノン騎士団とセディが来てくれなければ
今頃奴隷商人に…」
「怖かったよな。でももう大丈夫だ。もう二度と…
レナを怖い目に遭わせたりはしない。約束する。」
「セディ…ありがとう。」
 
少年風貌、セディはレナにお礼を言われると
にこりと嬉しそうに笑った。
レナはそんなセディの笑顔を見るのが一番好きだった。
今回山賊に攫われた時も、セディが助けに来てくれる
のを一心に祈って信じて待っていたのだ。
確かに怖く心細かったが、待つ時間はそんなに苦ではなかった。
 
 
 
「そうだ、今日はチビ達と一緒に近くの川へ水遊びに行くけど
レナも来るかい?」
「勿論!でも私は泳げないから水際で見ているだけだけど
いいかな。」
「ああ、構わない。早速準備するからレナも何か昼食に
こしらえてくれよ。」
「サンドイッチ作っておくね。」
 
 
サンドイッチを持って水遊び…なんと素敵な響きだろうか。
レナはワクワクとした調子で、住んでいる家の厨房に向かうと
早速パンを切ってハム、卵、野菜を準備して
サンドイッチを作り始めた。
 
 
 
 
そして昼近くの時間。
セディと孤児の子供、レナは綺麗な水が流れる川へと
到着していた。
暑い日々が続く中、この地は涼しい空気が流れており
子供達は大いに喜んだ。
セディは上着だけ脱いで上半身裸になると
勢いよく川の中に飛び込んだ。
それに続いて元気な子供達も
下着一つの姿で盛大に水を跳ね散らかしながら
水の中に入る。
お互いに水のかけっこをしたり潜ったり、
魚を見つけてはそれを追ったりしている。
キラキラと水の粒子が舞い散り、光の加減では
虹も見えた。
レナはそんな彼らを眩しそうに見る。
この幸せな時間はセディが作り出してくれた物…
とレナは思った。
 
 
 
(だって、セディは何時だって私達の英雄だから…)
 
 
 
「みんな、お昼にしよう。」
「うん!」
「はーい!」
 
 
レナの提案で、セディと子供達は水から上がると
川岸の草原の上でマットをしいた。
その上に思い思いに座って
サンドイッチの入ったバスケットが開くのを待つ。
バスケットの中には卵を煎った物を挟んだパンズや
ハムとレタスを挟んだ物など色とりどりだ。
それを見て子供達の瞳が一斉に輝いた。
 
 
「いただきます!」
 
 
 
パクパクと見ている方が愉快になる程の底なしの
食欲でバスケットの中身は瞬く間に、空になる。
青空の下、間違いなく下街の子供達の幸せがあった。
戦争が激化していく中、戦災で親を失った子供は
肩を寄せ合って逞しく生きている。
そこには確かに輝きがあった。
それは子供達特有の輝きである。
 
 
 
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