徒然の都

ベルウィックサーガ、ファイアーエムブレム聖戦の系譜&if、過去のSS置き場。

ベルウィックサーガ・4週目攻略メモ その13

5章任務 「城砦攻略」 14ターン目でクリア
 
 
 
出撃要員:リース+ウォード・レオン・アデル・イゼルナ・
ラレンティア・セディ・ディアン・エルバート・クリス・
ダウド
 
 
 
【備考→飯】
ディアンとアーサーに若鶏のフリカッセ。(共に好物)
エルバート・ダウドにスパイシーリブ。
 
 
 
【備考→家具】
剣の壁掛け購入。
5章任務後にアーサーが騎士団に入団。
 
 
 
【攻略メモ】
抜け道を使って、12ターン目に気合を入れたダウドを
東へと送り込み、14ターン目で敵将ライアークを一発戦闘不能にして
捕縛。
 
 
 
【オマケ・ミニ小説~5章任務
 
 
ナルヴィア城下の地下牢獄にて、密かに一人の女竜騎士が
釈放された。
 
ただし彼女の保釈条件は、「多額の保釈金を看守に払う」
「任務、戦闘行為が終われば、ただちに牢へと戻す」
というものだった。
清廉な武人である、ウォードは最初その条件に眉をしかめて
憤慨したものだったが、リースは割り切った様子で
保釈金を支払う。
戦力が少ないシノン騎士団にとって竜騎士は
喉から手が出るほど必要なものであり、
また投獄されてしまった竜騎士、ランレンティアへの
せめてもの罪滅ぼしだと
リースは思っていた。
 
 
 
執務室へラレンティアがやってくる。
 
「リース様、今回の任務はどのようなものでしょうか…」
 
早速今回の作戦についての打ち合わせをする
リースとウォード、そしてラレンティア。
ロズオーク公の子息であるバンミリオンの守る砦を死守して、
ボルニアの大軍と戦う事、逃げ遅れたアリューザの
市民達の安全を確保する事
などをリースは告げ、
 
「何時もどおり、空からの
偵察の任務をラレンティアに頼みたい。」
 
「空を飛べる飛兵はお主一人だけからな。
相手の兵力、兵種などを事前に
知ることは大きな戦力差を埋めることになる。頼んだぞ。」
 
ウォードも頼もしそうに、そういった。
 
 
 
 
やがて決戦の日。
ラレンティアは戦竜にまたがると、ふわり…とアリューザの砦を
後にする。
まるで青い空に吸い込まれるように滑空する竜の上で、
ラレンティアは何者の動きも見逃すまい、と
目をこらす。
やがて前方に見えてきたのは…
 
 
(バリスタが2機も!射程範囲内に近づいてこられたら、
軍に甚大な被害が出る。)
 
 
早速その事を知らせようと竜の首をめぐらし
手綱を操作しようとした矢先、
ラレンティアの目に有り得ないような光景が
飛び込んできた。
 
 
(あれは、ガードナイト?たったひとりでボルニアの軍勢と
戦っている…けれどあのままでは敵の大軍に押されて倒れるのは
時間の問題。一刻も早くリース様に助けを求めなければ。)
 
 
 
急ぎ、竜を駆って後方に居るリース率いる部隊のもとへと戻る。
 
「分かった。その騎士のことは私に任せて欲しい。
ラレンティアはバリスタの破壊を頼めるか?」
 
リースはラレンティアの報告を聞くなり、
乗っていたシノンの白馬を前へと進めると
部隊ごと浅瀬のある場所へと向かう。
そこでは報告どおり、重い甲冑を着た金髪の青年がたったひとりで
孤軍奮闘していた。
見ると、手に携えた剣はボロボロになっており、
ガードナイトが扱う重く分厚い盾も今にも壊れそうになっている。
リースは彼に近づくと、説得の言葉をかけようと口を開く。
 
 
 
 
ラレンティアは空を低く滑空しながら、遠目にその様子を見守ると、
 
(よかった、あの騎士はこれで大丈夫ですね。
後はバリスタを…)
 
 
 
バリスタ。所謂(いわゆる)攻城戦兵器である。
遠くから重い矢を飛ばしてくる、驚異的な大型弓だ。
懐深くまで近づいてしまうと、無力だが近づくまでが
難関なのはラレンティアにも分かっていた。
あともう一つ、バリスタには致命的な弱点がある。
それは敵を射程範囲に収めるまで移動をする必要があるのだが
その移動に手間取る事だ。
 
幸い今は川向こうのバリスタは移動途中であるらしい。
こちらに勝目があるとすれば「最速の移動力を持っている事」だろう。
ラレンティアは素早く、川の向こうまで空を移動すると
足元のバリスタめがけて投げ槍を投げる。
二度、槍を投げるとバリスタを引いて歩いていた射手は
完全に沈黙した。
ついでに、バリスタもある程度壊しておく。
2機目のバリスタまでの距離は地上で見る限りは遠かったが、
竜での移動速度からすれば近いといえる距離である。
 
すぅーっと空を舞うように旋回して、
次のバリスタへと向かおうとした時、
地上から光る矢のような物が飛んでくる。
敵騎兵の投げたピラムがラレンティアを攻撃してきたのだ。
危なげなくそれを避け、急いで移動して騎兵の追撃を振り切ると
2機目のバリスタの方へと向かいこれを攻撃する。
 
そしてふと気が付くと、あれだけ大勢居たボルニアの兵が
かなり少なくなっており、
こちらから反撃もできるような戦場の情勢になっていた。
ボルニア軍の士気は高いように思えたが
敵の指揮官であるライアーク将軍はわが身可愛さに早々と
撤退の準備を始めていた。
それを目ざとく見てとると、
ラレンティアは大声を出して
戦場に居る者全てに状況を知らせる。
 
 
「敵将軍、撤退の兆しあり。ボルニアの兵士諸君に告ぐ。
抵抗を止めた者には攻撃をしない!
すみやかに各自判断せよ。」
 
 
その声は残っていたボルニアの兵士達を敗走させるのに一役買った。
アリューザの市民達はひとりも、欠ける事なく
街から砦へと退避し、そしてバンミリオンの篭る砦は
大きな損害無しに守られた。
 
 
 
その日はナルヴィアでささやかな祝宴が行われた。
ワインの入ったグラスを手に持ち、バンミリオンとリースが
勝利を祝い合う。
だが、ラレンティアの姿は既にそこにはなかった。
暗く、静かな地下牢へとひっそりと戻されたのだ。
華やかなパーティーの影にはひとりの女竜騎士の活躍が
あったことを知っている者は共に死線をくぐり抜けた戦友
シノン騎士団の面子のみだった。
 
 
 
~終~ NEXT ルミエール