徒然の都

ベルウィックサーガ、ファイアーエムブレム聖戦の系譜&if、過去のSS置き場。

ベルウィックサーガ・4週目攻略メモ その31

第10章任務 「女聖騎士」 17ターンクリア
 
 
【飯】→フェイ→ビーフシチュー。
シロック→ミートローフ。
セネ・シルウィス・ラレンティア・イゼルナ→野苺の盛り合わせ。
リース→四季のポトフ。
レオン→野菜と卵のソテー。
ファラミア→カモのロースト。
 
 
出撃要員→リース+ウォード・レオン・セネ・シロック・クリス・フェイ・
ファラミア・イゼルナ・バロウズ
 
【備考】
リースに体力、筋力の秘薬使用。
セネに速さの秘薬、アーサーに守りの秘薬。
 
 
【攻略メモ】
2ターン目にムリン・ダンファー撃破。
4ターン目に一つ目の城門を開ける。
1?(メモし忘れ、ターン数不明)ターン目にアルマキス撤退。
17ターン目にヴェスターがアルヴィナに話してマップクリア。
 
 
 
【オマケ・ミニ小説~10章任務】
 
『おじさん、おじさんはなぜ私を見て逃げたの?
修道院に偉い司祭様が来てくれて…
私の目は治りました。
光をうしなっていた世界がもとの通りに見えるようになって…
初めて見たのはシスタールチアナの顔。
思ってたとおりシスターは私のお母さんにそっくりでした。
次におじさんのすがたをさがしたけれど、
おじさんはどこにもいませんでした。
窓の外に目をむけると、一人の男の人がいました。
私は一目で分かりました。
アグザルおじさん、だよね。
おじさんの声で、おじさんはこういいました。
「俺は、おじさんなんかじゃねぇ。
ただの通りすがりだ!」
と。
そして向こうの方へと逃げていくおじさんに
どう声をかけていいのか分からずに、
数日がたちました。
シスターマリアもシスタールチアナも、
おじさんが修道院に戻ってこないのですごくすごく
心配しています。
勿論私もすごく心配です。
おじさん、どうかこの手紙を読んだらすぐに帰ってきて。
 
~シールより~』
 
皆が寝静まった深夜、と言う時間に
ナルヴィアの街にある小さな修道院
の門を叩く音がした。
 
「はい、どなたでしょうか?」
 
手に火を灯したランプを持ち、眠い目を
少しこすりながらシスタールチアナは
深夜の訪問者を迎えるべくドアを開ける。
そこに居たのはよく見知った顔、アグザルだった。
 
「アグザルさん…!暫く見なかったので
みんな心配していたんですよ。
ささ、入ってください。シールが会いたがっていました。」
 
そう告げるルチアナにアグザルは言いにくそうに言葉をかける。
 
「いや、俺は戻ってきたんじゃねぇ。
お別れを言いに来たんだ。
今まで世話になった。
俺ぁこの前シノン騎士団に加えてくれるよう、
公子様にお願いしてきたんだ。
だから…ここにはもう
戻らねぇ。」
「…そうですか。」
 
ルチアナはそっと目を伏せると、
 
「少し待ってください。シールが書いた手紙があります。
アグザルさん宛てですよ。」
「俺宛て?シール…。」
 
アグザルとてシールとの別れは辛かったが、
元海賊である己が居てはシールまで汚れてしまう、と
考えてわざと距離を置いて突き放した。
…はずだったが、やはり未練と言うものはある。
理性は、手紙を受け取ってはいけないと告げていたが
思わず、ルチアナの持ってきた手紙を懐に入れてしまう
アグザルだった。
 
 
シノン騎士団に入団した故に、ナルヴィアの館に部屋を
もらっていたアグザルは、ランプの光の元で
シールの書いた手紙を読んだ。
何度も、何度も。
繰り返して。
 
「バカ野郎、シール。こんな男の事など
すぐに忘れちまえ!俺は…俺は…!」
 
アグザルはおぼろげに自分の過去の記憶を思い出しつつあった。
 
(そうだ、俺は人殺しだ。汚ねぇ人殺しの面をして
平気で他人を殺すことのできる奴だ。)
 
アグザルは、元海賊だった。
動機は単純。
金が欲しいというただその理由だけで
人を殺しまくった。
商船も襲った。
ドロス、ギブリと言う仲間と共に海の上で好き放題していた。
海に落ちて、波間を漂い、過去の記憶を失ってこのナルヴィアの
修道院の者に助けられるまでは。
 
『おじさん、シールがいるからね。おじさんは一人じゃないよ。』
 
シールの声が今にも聞こえて来そうで
ぐっと涙がこぼれそうになるのを堪える。
 
(…一緒に居ちゃあならねぇんだ。シール、幸せになれよ。)
 
心の中で呟き、手紙をランプの置いてある
棚の引き出しに大事そうに
仕舞うとアグザルは棚の上に置いてあった
酒の瓶を持ち上げる。
ぐいっとそれをあおり、酔いが回るのを待つ。
こう言う時は酒を飲むに限る。
そして早くに酔っ払って朝まで
浅い眠りを繰り返すのだ。
微睡み(まどろみ)の中で見る夢は、過去の記憶か…それとも…?
 
 
~終~ NEXT 「見果てぬ夢」