徒然の都

ベルウィックサーガ、ファイアーエムブレム聖戦の系譜&if、過去のSS置き場。

ベルウィックサーガ・4週目攻略メモ その19

第7章任務 「公子救出」 23ターンクリア
 
 
 
出撃要員:リース+ウォード・セネ・ルヴィ・ファラミア・
シロック・アーサー・シルウィス・イゼルナ・ラレンティア
 
 
 
【飯】→野兎の蜂蜜ソースをセネとルヴィに。
シノン風サラダ→アーサー・アデル。
スパイシーエッグ→シロック。
サーモンムニエル→リース・シルウィス。
貝のワイン蒸し→ファラミア。
 
 
 
【メモ】
暗闇の中の索敵マップ。
クリア条件は
24ターン内の総員離脱。
ツーロン砦の門を壊すべく急ぎ西へと向かう。
砦の中には厄介な兵士が多数居るので
弓兵を使ってある程度応戦しておく。
 
 
 
8ターン目に、ニールセンに破盾の矢を使い盾を壊し
10ターン目に撃破。と同時に10ターン目にヴェスター
達が捕らわれている扉をセネで開錠する。
11ターン目にレプロス撃破。
21ターン目にカーディ捕縛。
途中、シロックが敵の攻撃を受けて
戦闘不能になるも放置。
23ターン目に総員離脱でマップクリア。
 
 
 
 
【オマケ・ミニ小説~7章任務】
 
 
 
雨、雨、雨。
辺りは一面の雨だ。
小雨の状態ではあったものの、足元で泥が跳ね
ぬかるみに足を取られ
非常に進みづらい。
馬での行軍なら尚更の事だ。
しかも時刻は夜。
視界は狭く、煙るように振る雨のせいで
余計に前方を見通すことができなかった。
 
そんな中、少数の部隊がツーロンの
砦から脱出していく。
先頭を行くのは空を飛ぶ竜騎士、ラレンティア。
そして、殿(しんがり)を務めるのは
他ならぬシノン騎士団率いる
リース公子その人であった。
部隊の中央には周囲の兵に守られるようにして
黙々と歩いていく重装備の兵達の姿があった。
彼らは、ボルニア兵特有の鎧を纏ってはいたが、
武器は持っておらず丸腰だ。
それでも雨の中、必死に歩く姿は他の兵達の妨げには
なっていない。
 
リースがボルニア兵の最後尾を歩く人物に近づくと
その人物は気さくな様子で声をかけてきた。
 
「君がリース公子か?若いな…幾つだ?」
 
茶色の髪を後ろで短く流し、好青年と言った風貌の
その男はボルニアのヴェスター公子だ。
知勇共に優れていると評判の人物である。
おそらくは戦場での緊張を緩和しようとして
話しかけて来てくれたのだろう。
戦場では、時にはそういう余裕も必要だという事を
リースは知っていたが、あまりにも明るいその調子に
拍子抜けしてしまう。
 
「ヴェスター公子、その様な話をしている時ではありません。
今はこの場所から離れる事だけを考えてください。」
 
釘を刺すようにリース公子はそれだけ伝えると
また軍の一番後ろに戻っていった。
その様子を目を瞬かせて見送っていたヴェスターは、
すぐ様真面目な顔つきに戻ると、
自分の前を歩いていた部下達に号令をかける。
 
「助けて貰った命を粗末にするな。リース公子を信じて今は進め。歩けよ。」
 
 
 
その内に部隊は知らずの内に横に
長く伸び、横っ腹から武器を突きつけられれば
脆い、という状況になった。
そしてそれを敵に悟られたか、追っての部隊が
後ろから次々とやってくる気配がする。
リースは、手に持ったナイトソードを構えなおすと
暗闇の向こうからやってくる敵兵の方へ距離を詰める。
相手の武器は槍だ。
懐に潜り込んでしまえば、長い槍の穂先の
下をかいくぐり
喉元に剣先を突きつける事も可能だ。
それを計算に入れて馬を走らせ一気に
剣を凪いだ。
敵兵構える槍がこちらの鎧の表面をかすったが、
致命傷には程遠い。
 
「たあっ!」
 
どうっ、と言う音がして馬が崩折れる音と
槍が地面に転がる硬質な音がした。
音と己の勘だけを頼りに、馬を降りて
もう一撃、重い剣を振るう。
手の感触からは、相手の痙攣する様が伝わり
もはや相手は戦闘不能と察するや、次なる
敵へと顔を向けるリースだった。
 
 
 
そして1時間も経っただろうか。
リースや他の兵達の奮戦もあり、見事追討の部隊は
片付いたかに思えたが
前方でも戦いが起こっているようだった。
 
「状況を説明せよ!」
 
リースが伝令兵に短く声を発すると
 
「はっ、前方の村で伏兵が数名、そして
村の出口では魔法の剣を構えた騎士が
我々を出迎えた模様です。」
 
 
魔法の剣…厄介な代物だな、と思いながらもリースは
伝令兵に号令を飛ばす。
 
 
「暗闇の中、まずは己の状況を確認し、敵のペースに乗せられないよう
気をつけるのだ。魔法の剣を持つ相手は
軽兵でおびき寄せた後に弓兵が集中攻撃をかけよ。」
 
的確な判断…かどうかは分からないが出来うる限りの
言葉は伝えたつもりだ。
 
 
 
その頃、前線では魔法の剣、サンダーソードを持つ
騎士カーディが天へ向かって剣を掲げていた。
光とともにバリバリ、と凄まじい音を立てて雷が鳴る音がし、
それは一直線にシノン騎士団の部隊目掛けて落ちる。
 
「くっ…。」
 
重い鎧を着込んでいる者はそれを歯を食いしばって耐え、
軽い鎧を着込んだ軽兵は華麗にそれを避けながら前進していく。
 
今回傭兵として雇われた渡り戦士のファラミアは
軽快な足さばきで雷の一撃を難なく避けると、
手に持った長刀を振りフェイントをかけた。
カーディの喉元すれすれに、剣が伸びる。
そしてすぐ様ファラミアは横へと飛んだ。
カーディが怯んだ隙に
後方で待ち構えていた弓兵はつがえていた矢を一気に
浴びせかけた。
 
ひゅん、ひゅんと雨の中些か飛距離は落ちたが
確実に矢はカーディの体を射抜いていた。
降参したカーディを捕縛し、縄でぐるぐる巻きにしながら
尚もシノン騎士団は進んでいく。
村を抜ければ、後は安全な道だ。
ヴェスター率いる騎士団が
村の出口まで到達したのを
確認すると、リースは自分も後に続く。
 
 
暗闇の向こうでは、
 
「なかなかに苦戦しているようだな、そろそろ俺の出番か…。」
 
と呟きながらランスを構えた敵兵
が突撃、接近して来ていた。
彼の名前はマルティン。
だがシノン騎士団と一戦交える事なく
済んだのはこの男マルティンにとっては
幸いな事であったかもしれない。
 
 
 
こうして雨天の中、ヴェスター公子救出作戦は見事
成功したのであった。
 
 
 
 
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